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第四十五回 実践(リアル)合気道
広域指導者資格認定合宿レポート

 令和元年11月23・24日の2日間、東京都立川市近郊にて合気道S.A.主催による“第45回広域指導者資格認定合宿”が開催された。
 今回の合宿にもS.A.各地の指導者達が多く集合し賑やかな合宿となった。また今回の合宿は全員が合宿経験者という事もあり、通常の合宿のように“構え〜基本動作〜各種基本技”という流れを取らず、普段の稽古では中々気がつく事の出来ないような細かな点や見過ごし易い点について詳しく“解説・実践・修正”、また基本技についても参加者からの要望を募りそれらについて詳しく“解説・実践・修正”という流れを取る事になった。

 まず…構え・基本動作〜とはならず、構え・その前段階としての立ち姿からの指導・解説である。普段の稽古においても櫻井代表師範は“構え”というものを大切にしており、当然参加者達もその事を意識して稽古しているのではあるが、“構え”そして“構えに入る前の立ち姿”についても代表師範からの様々な注意・指摘が入る事となった。“立ち姿”も漠然とピンと背筋を伸ばして所謂“気をつけ”の体勢を取ればそれで良いというものでは無く、代表師範が常々仰っている“核”から力を発生させ全身はその力が“入った”状態が必要となる。(この場合の“入った”とは力んだガチガチ状態とはイコールでは無い)その“入った”状態から“抜ける事無く”構えへと移行する必要があるのだ。この後、各々が注意点を念頭に実際に行ってみるのではあるが中々難しく思うようにはならない。代表師範からそれぞれ個別の様々なアドバイスをいただきながらの合宿開始となったのである。“立ち姿・構え”だけでも合宿に参加する意義は十分にあったと思われる程の中身の濃い時間であった。
 次は基本動作である。基本動作については入門当初の頃は見様見真似で手先足先から先に動かしてしまうのは仕方ない事ではあるが、本来の基本動作というものは手先足先という末端の意識を無くし“核”からの力の発生により末端が自然に動くものであるという。末端を先に動かすのではなく、“核”有きで末端はそれに連動するという事である。
 またその時に実際の技をイメージしながら基本動作を行う事も重要であるという。少し具体的に言うと回転動作…何も考えずに黙々と自分本位で回転を行えば良いという事では無く、相手を自分の回転に“のせて導く”意識が重要であるという事で、私自身まだまだ未熟で回転の軸や姿勢・軌道や軌跡といったものばかりに注意を払いながらの自分本位の動作でしかなく、“相手をのせて導く”という重要な意識が抜け落ちている事に気がつかされたのである。

 また今回の合宿における基本動作の指導において代表師範が口を酸っぱく仰っていたのは“力を入れ過ぎない!・自然に!・自然な動きで!”という事であった。確かに基本動作というものは合気道SAの技の根幹を成すものであり、突き詰めて行けば究極ともいえるものである。それであるが故に色々と考え抜き一生懸命に行おうとして余計な力が入り過ぎ固い動作になりがちであるが、技を考えても力の入り過ぎでは相手に力を読まれてしまい相手の抵抗や反撃を生む事になるのは皆さんご存知の通りである。そういう意味でも一生懸命やろうとし過ぎて力が入り過ぎてしまうのは好ましくなく、“歩くが如く呼吸をするが如く”自然に、自然な動きを目指すのが正しい稽古方法なのである。当然ここにおいても“自然に・自然な動きで”イコール“楽に適当な動きで”という事では無く、そこがまた難しい所ではあるのだが…。
 代表師範は常々“単純に肉体的に汗をかく稽古ではなく、頭に汗をかく稽古を行うべきである”とも仰っている。本当に深い言葉である。
 次は基本技である。今回は前述したように通常とは異なる流れとなった。技に関しては“いかに崩して技に入るか!抵抗する相手には!”という点が問題となる。代表師範のそれらに対する答えは“核からの力の発生!・表の筋肉ではなく裏の筋肉を使う!外は逃げるのではなく相手の中に力を通す!”である。これらの事は頭では何となく理解は出来るが、実際に行ってみると中々思うようにはならないものである。どうしても抵抗されたり反応されてしまうと更に力技で何とかしようとしてしまったり、相手の中へと攻めているつもりでも外へ捻ったりしていまい、これまた力技で何とかしようとしてしまう。ここで誤解の無いように1点…代表師範は力での技を否定はしていない。力で倒す技も有効であると考えている。しかし人間は年齢と共に筋力は低下していくものであり、また更に力のある人間には抵抗されたり技が掛からなかったりするというのもまた事実である。
 合気道S.A.の20数年に及ぶ実践試合から得られた結論としての技が、相手の抵抗や反撃を許さない・また筋力に頼る事のない技であり、それが代表師範即ち合気道S.A.の技なのである。またこれこそが“小よく大を制す”という合気道の本質を現すものであり、合気道を志す者達の目指す所ではないかと考えるのである。その技の為の基本動作、ひいては構えから立ち姿に至るまでの全てが重要な意味を持つという事であろう。こう書いてしまうと正しく五里霧中…何をどうすればと頭を抱えてしまいたくなる所であるが、代表師範の“出来る師についていれば出来るようになる!かもしれない?”という力強い??言葉を胸に稽古に励む事が重要であろう。
 また常日頃代表師範の指導を受ける事の出来ないS.A.門下生や他流派の方で興味を持たれた方達は実際に代表師範の指導・技を受ける事の出来る希少な機会である“広域指導者資格認定合宿”、各種オープン講座や講習会といったものを利用して参加されては如何だろうか??きっと新たに得られるものも多い事と思われる。

 また今回の合宿では…小山教授参段・伊藤教授参段の両名が共に教授四段へと昇段した。優秀な指導陣が増え、これからの合気道SAの更なるレベルアップ、更なる裾野の広がりをも期待出来るものと考える次第である。

<合気道S.A. 広報部>
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国際実践合気道連盟「合気道S.A.」